訳ありイケメンは棘持つ花に魅入られる
そしてようやく品川駅のホームに電車が滑り込むと、いち早く降車し、走り出したい気持ちを抑え込み、人混みの中を早足ですり抜けて歩き出した。
時刻は午後5時半。
帰宅ラッシュの時間帯よりは早いが、もともと利用者が多い駅であるためそこそこ混雑している。
「あっ、すみません……! 大丈夫ですか!?」
「いえ、こちらも失礼しました」
案の定、よそ見していた男性に思いっきりぶつかられた。
反射的に謝ってきた男性に、私はにっこり笑顔を作って返す。
だが、心の内は……
……チッ。ちゃんと前見ろっつーの!
進路を邪魔されて若干苛立っていた。
しかも、そのままサッサっと通り過ぎようとしたところ、何を思ったのかなぜかその男性が私の腕を軽く握って引き止めてきた。
「……あの?」
「ああっ、本当にすみません! つい! 何やってんだろ!?」
「離して頂いてもよろしいですか?」
「もちろんです、大変失礼しました! あ、あの、それでですね……もしよろしければこの後食事でもいかがですか!? ぶつかってしまったお詫びをさせてください! その、信じてもらえないかもしれませんが、あなたに一目惚れしました!」
……はぁ!? なにこれ、急いでるのに面倒くさい!
ちょっと笑顔を向けただけなのにコロッと落ちてしまったらしい。
実はこういうことは頻繁というほどではないが度々ある。
時刻は午後5時半。
帰宅ラッシュの時間帯よりは早いが、もともと利用者が多い駅であるためそこそこ混雑している。
「あっ、すみません……! 大丈夫ですか!?」
「いえ、こちらも失礼しました」
案の定、よそ見していた男性に思いっきりぶつかられた。
反射的に謝ってきた男性に、私はにっこり笑顔を作って返す。
だが、心の内は……
……チッ。ちゃんと前見ろっつーの!
進路を邪魔されて若干苛立っていた。
しかも、そのままサッサっと通り過ぎようとしたところ、何を思ったのかなぜかその男性が私の腕を軽く握って引き止めてきた。
「……あの?」
「ああっ、本当にすみません! つい! 何やってんだろ!?」
「離して頂いてもよろしいですか?」
「もちろんです、大変失礼しました! あ、あの、それでですね……もしよろしければこの後食事でもいかがですか!? ぶつかってしまったお詫びをさせてください! その、信じてもらえないかもしれませんが、あなたに一目惚れしました!」
……はぁ!? なにこれ、急いでるのに面倒くさい!
ちょっと笑顔を向けただけなのにコロッと落ちてしまったらしい。
実はこういうことは頻繁というほどではないが度々ある。