訳ありイケメンは棘持つ花に魅入られる
ビジネスクラスを利用していた事実を踏まえると、おそらくある程度の社会的地位もある人なんだろうし、やっぱり普通の会社員ではないんだろうけど、そんなの今は関係ない。
私が今すべきことはただ1つ。
『グチグチノート』を私の手に取り戻すことだけだ。
「そうなんですね。その節は当社の便にご搭乗頂きましてありがとうございました。ところで、先程のノートですけれど……」
私は気持ちを切り替えると、フライトと会った話はサラリと受け流し、にっこり微笑んでさっさと本題を切り出した。
視線をノートに向ければ、同じように男性の視線もノートに移る。
「ああ、これね。先週の金曜の夜にここで拾ったんだけど、君のなんだよね?」
「はい。あの日は急いでいたので置き忘れてしまって。拾ってくださりありがとうございました!」
中身を読まれたかもしれないという可能性はもちろん私の頭をよぎった。
だけど、あえてそこには触れない。
私は素知らぬ顔で、いつも通りの笑顔を浮かべ、お礼を述べつつ手を差し出した。
もちろん『グチグチノート』を受け取るためである。
だけど、来たるべき重みが手のひらの上になかなかやって来ない。
いまだにノートは男性がキープしていて、なぜか返してくれないのだ。
思うように事が進まず、若干イライラが募る。
私が今すべきことはただ1つ。
『グチグチノート』を私の手に取り戻すことだけだ。
「そうなんですね。その節は当社の便にご搭乗頂きましてありがとうございました。ところで、先程のノートですけれど……」
私は気持ちを切り替えると、フライトと会った話はサラリと受け流し、にっこり微笑んでさっさと本題を切り出した。
視線をノートに向ければ、同じように男性の視線もノートに移る。
「ああ、これね。先週の金曜の夜にここで拾ったんだけど、君のなんだよね?」
「はい。あの日は急いでいたので置き忘れてしまって。拾ってくださりありがとうございました!」
中身を読まれたかもしれないという可能性はもちろん私の頭をよぎった。
だけど、あえてそこには触れない。
私は素知らぬ顔で、いつも通りの笑顔を浮かべ、お礼を述べつつ手を差し出した。
もちろん『グチグチノート』を受け取るためである。
だけど、来たるべき重みが手のひらの上になかなかやって来ない。
いまだにノートは男性がキープしていて、なぜか返してくれないのだ。
思うように事が進まず、若干イライラが募る。