訳ありイケメンは棘持つ花に魅入られる
来栖さんが素を出す姿を実際に目にするまで、「本当にこの女性がこのノートの持ち主か?」と正直なところ半信半疑だった。
きっと坂田さんも、仮に来栖さんと顔を合わせる機会があったとしても、彼女がボロクソにこき下ろしたとは信じられないに違いない。
そのシーンを想像すると、なんだか可笑しくなってきて、また小さく笑いが込み上げてきた。
「花山先生、ちなみに私にもその恋愛小説読ませて頂けたりしないですか?」
「あれは気の迷いだったんで永久封印します」
「そんな。チラッと、ほんのチラッとだけでも……!」
「いや、坂田さんだからこそ余計に見せられないですよ。申し訳ありませんけど、諦めてください。それより次回作についてちょっと意見が欲しいんですけど――……」
食い下がってくる坂田さんを苦笑いで躱しつつ、俺は話題を次回作へと切り替えた。
それにより、雑談ではなく、編集者と小説家の真剣な打合せへとその場は様変わりする。
リビングにあるL字型のコーナーカウチソファーに2人して座りながら、ローテーブルの上にパソコンや資料を並べて議論を交わす。
俺が今考えているざっくりとした構想を述べ、それに対して坂田さんが編集者目線で、今のトレンドなどを踏まえて意見をくれた。
きっと坂田さんも、仮に来栖さんと顔を合わせる機会があったとしても、彼女がボロクソにこき下ろしたとは信じられないに違いない。
そのシーンを想像すると、なんだか可笑しくなってきて、また小さく笑いが込み上げてきた。
「花山先生、ちなみに私にもその恋愛小説読ませて頂けたりしないですか?」
「あれは気の迷いだったんで永久封印します」
「そんな。チラッと、ほんのチラッとだけでも……!」
「いや、坂田さんだからこそ余計に見せられないですよ。申し訳ありませんけど、諦めてください。それより次回作についてちょっと意見が欲しいんですけど――……」
食い下がってくる坂田さんを苦笑いで躱しつつ、俺は話題を次回作へと切り替えた。
それにより、雑談ではなく、編集者と小説家の真剣な打合せへとその場は様変わりする。
リビングにあるL字型のコーナーカウチソファーに2人して座りながら、ローテーブルの上にパソコンや資料を並べて議論を交わす。
俺が今考えているざっくりとした構想を述べ、それに対して坂田さんが編集者目線で、今のトレンドなどを踏まえて意見をくれた。