訳ありイケメンは棘持つ花に魅入られる
葉山さんは端正な顔に苦り切った表情を滲ませて嘆息した。

それにしても、葉山さんが当初の想像以上に女心を分かっていなくて驚く。

ただ、すごく不思議なのだ。

こんな恵まれた容姿だと学生の頃からずっとモテて、女性に囲まれて生きてきただろうに、なぜこれ程までに疎いのか。

 ……謎すぎる。


せっかくだからと、最終的に私達は葉山さんの小説が原作の映画『涙に隠れた夜』を観ることにした。

原作小説を読んでいなかった私は普通に楽しませてもらい、映画後に立ち寄ったカフェで原作者本人を前に思う存分に感想を語らせてもらった。

結論、葉山さんは恋愛小説じゃなく、これからも絶対ミステリー小説を書くべきである。


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