訳ありイケメンは棘持つ花に魅入られる

10. 新作に向けた取材(Side要)

大容量の本棚と重厚感のある大きなデスクが一際存在感を放つ部屋で、俺はパソコンに向かっていた。

ここは自宅マンション内にある書斎だ。

小説の執筆はいつもこの部屋で行なっている。

今日も午前中からずっとここで新作の構想を練っていた。

小説の設計図と言われるプロットを作っているのだ。

登場人物、あらすじ、ストーリーの構成などを決め、パソコンでワードに書き出していく。

集中して作業を進めていると、ふいにデスクの上に置いていた仕事用のスマホが震え、電話の着信を告げた。


「もしもし、花山です」

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