お父さんが魔導士だなんて、聞いてない!
リビングにあったテーブルと椅子を壁際に押して、広いスペースを作った。そこに、昔使っていたジョイントタイプのプレイマットを敷き詰め、お母さんがその上に油性ペンで魔法陣を描いた。
「魔法の杖があれば、それを使って宙に描くんだけど……。ま、ここは日本だし、油性ペンが無難でしょ? 消えないし」
向こうからこっちに戻ってくるときも、この魔法陣に戻ってこれるらしい。
「じゃ、荷物をしっかり持って。あとはお母さんにしっかりとくっついて」
お母さんの言葉に従い、しっかりとつかまった。
「気持ち悪くなるかもしれないから、目を閉じたほうがいいよ」
「うん」
目を閉じる。
この目を開けたとき、家ではない場所にいるのだ。それを想像しただけで、わくわくするのと同時に、ちょっとだけ怖かった。
ぎゅっとお母さんにしがみつく。
頬に触れる空気が変わった気がした。花の香りがする。
「え? サツキ……? なんで? なんで、なんで?」
「あ~ヴィヴィ。久しぶり」
「久しぶりって……十年ぶり……よね?」
お母さんが誰かと喋っている。
「っていうか、その子、誰?」
「魔法の杖があれば、それを使って宙に描くんだけど……。ま、ここは日本だし、油性ペンが無難でしょ? 消えないし」
向こうからこっちに戻ってくるときも、この魔法陣に戻ってこれるらしい。
「じゃ、荷物をしっかり持って。あとはお母さんにしっかりとくっついて」
お母さんの言葉に従い、しっかりとつかまった。
「気持ち悪くなるかもしれないから、目を閉じたほうがいいよ」
「うん」
目を閉じる。
この目を開けたとき、家ではない場所にいるのだ。それを想像しただけで、わくわくするのと同時に、ちょっとだけ怖かった。
ぎゅっとお母さんにしがみつく。
頬に触れる空気が変わった気がした。花の香りがする。
「え? サツキ……? なんで? なんで、なんで?」
「あ~ヴィヴィ。久しぶり」
「久しぶりって……十年ぶり……よね?」
お母さんが誰かと喋っている。
「っていうか、その子、誰?」