溺れるほど甘い、でも狂った溺愛
「……ほんとに来たんだ……」
「言ったでしょ。“荷物運びなら任せて”って」
「でも、関係者じゃないのに……」
「じゃあ、“個人的な応援者”ということで。真白専属の」
「専属……そんなの、聞いたことありません」
「じゃあ僕が最初ですね」
あっさりと笑って、煌は隣の箱を持ち上げる。
その腕の動きが無駄なく、妙に絵になるからずるい。
(ほんとに……なんで、そう自然にやってのけるんだろう)
段取りを確認していると、ふいに彼の手が伸びた。
わたしの頬のあたりに触れて、指先で何かを拭う。
「粉砂糖、ついてました」
「……またそうやって」
「気になるから」
「人が見てる」
「いいですよ、別に」
「よくない!」
思わず声が上ずる。
近くで他の出店者が段ボールを運んでいて、視線が一瞬こちらに向いた気がした。
煌はそんなことお構いなしに、わたしの髪に触れながら小さく囁く。