皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
 自宅で久しぶりに父と親子の時間を過ごした。王城でも話す時間はあったし、ここでされたのは他愛のない話しだ。

 ――これからどうするつものなのか。

 王妃の役目を終えたばかりの娘に、さすがの父も尋ねることは控えたらしい。

 だからセレスティーヌは自分から予告した。

「戻ってきてから、今後のことは考えようと思っています」
「ああ……それまで楽しんでおいで」

 王妃としての役目、本当にお疲れ様、と父は滅多に見られない切なそうな、優しい笑みでそうセレスティーヌに告げた。

 自分たち家族が気軽にもっとも利用していた別荘。いつものように、令嬢だから馬には乗るなだとか、森へ行って兄と一緒に狩りをするんじゃないぞ、だとかいう父の小言はなかった。

「しばらく騒がしいだろうが、こっちのことは心配するな。私がすべて対処しておく」

 父はこれら王城に行くとのことで、セレスティーヌは二階へ上がる階段の前で別れた。

 二階の私室は、綺麗なまま保たれていた。
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