皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
「我々も協力者でした。言わせていただくと、あなたとセレスティーヌ公爵令嬢は、夫婦ではありません。あくまで友人の域をこえませんでした」
「っ」
「セレスティーヌ公爵令嬢様も手を取り、口付けを交わされる相手がほしい年頃かと――」

 続く言葉は、うまく耳に入ってこなかった。

『アルフレッド様。いえ、部屋の外では、陛下とお呼びしなければなりませんわね』

 セレスティーヌと手を取り、パーティー会場へ入った日の光景がアルフレッドの脳裏に蘇る。

 彼女が誰かに頬を染め、憧れる姿は想像したことがなかった。

 どんなに酔ってもベッドで妙な空気になったことはないし、アルフレッドが一緒にいて一番心が落ち着く相手だった。

 けれど、離縁をセレスティーヌが嬉しそうにしていたのは――。

(彼女も、一般的な恋愛がしたかった?)

 仕事や趣味にばかり気が向いていると思っていたが、彼女も〝普通の夫婦〟に憧れを覚えていたのだろうか。

 仲睦まじげにキスをし、愛し合い安らかな眠りに落ちる。

(それを、俺以外の男がこなすことになるのか)
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