皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
 周囲の人々が「おぉ!」と声を上げる。

(キスされてる? アルフレッド様に? というか……みんなに見られてるー!)

 セレスティーヌは目が回ったうえ、そのまま失神した。

 ◇∞◇∞◇

 目が覚めた時、そこは覚えがありすぎる王城の寝室だった。

「……あれ? 夢?」

 夕焼け色の日差しを受けた夫婦二人の寝室は広い。

 身を起こすと、締め付けの強いドレスから着替えさせられていて、以前と同じく心地のよいナイトドレスだ。

 じっくり周りを見回すが、夢ではなさそうだ。

「気が付いたか」

 隣の部屋から人の気配がすると思ったら、アルフレッドが扉を開けて入室してきた。彼のほうも就寝前によく見ていた楽な恰好だ。

「お仕事は終わったのですか?」
「今はセレスティーヌとのことが重要だと告げ、本日の国王業はしまいになった」
「皆様、よく協力しましたね」
「まぁな」

 ふっとヒローが笑みを浮かべ、ベッドに腰を下ろす。

「国王と妻のことだ。みな、協力は惜しまないだろう」
「……誰が妻?」
「セレスティーヌだ」

 セレスティーヌはそのまま固まってしまった。

 見つめるアルフレッドの目に、普段と違う何かを感じた。冗談を言っているようには思えないし、何より初めてベッドで危機感を覚え、後ろに下がる。

 そうすると、アルフレッドもベッドに上がってきた。
< 36 / 37 >

この作品をシェア

pagetop