皆様ありがとう!今日で王妃、やめます!〜十三歳で王妃に、十八歳でこのたび離縁いたしました〜
「私たちは期間限定の夫婦でしたよねっ? 王妃候補が見つかったんですよね!?」
「アズレイド侯爵令嬢には補佐官をすすめた」
「なぜ!?」
「彼女は〝王妃〟のファンで、侍女に立候補したくて帰国したらしい」
「え、私?」

 アルフレッドがセレスティーヌの両肩を捕まえ、優しくベッドに押し倒した。

「え、え? 陛下?」
「今日、君の口から俺の名前しか言えないようにしてやろう。それから俺の妻はセレスティーヌだけだ。これまでは偽装で、こ色っぽいことはゼロだった。だが、今日からはそれをやめる」
「……と、いうと?」
「色っぽいことも全部、するぞ」

 セレスティーヌは衝撃を受けた。

「すでに離縁してますが!?」
「君の気持ちを手に入れて、再婚する」
「で、でもですねっ――」

 もう何も言うな、というように彼の唇が優しくセレスティーヌの口を塞いだ。

「セレスティーヌ、俺は君が好きだ。誰にも渡したくないくらいに、愛おしい」
「っ」
「君は嫌か?」

 途端、彼は自分の美貌を分かっているみたいにじっと見つめてくる。

(……こ、これはっ、おとしにかかっているわっ)

 そう勘よく察知したものの、セレスティーヌが拒めるはずがない。

 好きだと言われたせいで、数年前に心の奥に押し込めた気持ちが一気に溢れ出した。

「…………嫌、ではありません」

 そう答えたが最後、セレスティーヌは愛を囁かれ続けて『自分も好きだった』と数年前の思いを白状することになったのだった。



      完結
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