不埒な先生のいびつな溺愛【番外編集】

美和子が好きだ。
好きで好きで、たまらない。

『ふふ、よかった。今日、ずっと久遠くんのこと考えちゃって……昨日のこととかさ』

「……ああ」

『声聞いて元気出た。ほんとごめんね。邪魔しちゃうからもう切るね』

「……美和子」

『ん?』

なにも知らなくていい。
きっと同じくらい愛してくれと願っても無理だから。

「俺もずっと……お前のこと考えてた」

十二年前からずっと。


また、眠れない夜がくる。
美和子と触れあうたび、忘れられない「あの日」が増え続ける。

電話を切ってから俺は書斎へ移動した。
溢れた想いを吐き出さなければ、明日からまた美和子に会えそうにない。

夜が更けるまで詩織の話の続きを書いた。
もうすぐ物語が終わってしまう。
俺はまた次の美和子を作り出す。

それでもお前が好きでたまらないんだ。


◆好きで好きでたまらない夜 完
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