不埒な先生のいびつな溺愛【番外編集】
一人で歩いていると大股になり、多すぎて目が周りそうな売り物が高速で過ぎ去っていく。
何がありで何がなしか。誰か教えてくれ。
教えてくれるものがあると思いつき、まずは本屋に寄って並んでいる雑誌を見た。
だがこの手のものから教わる情報は少し現実とずれていることも知っている。
載っている女は美和子じゃないし、想定読者から俺は程遠い。
スマホで、恋人、誕生日、とスペースで区切って検索した。
誕生日に選ぶデート特集のウェブ記事と、通販サイトの具体的な商品名へのリンクがずらりと並ぶ。
もっと違う気がする。
なんて言ったらいいのか。ここに書いてあるものは絶対に選ぶもんか、そう考えるほど拒否したい。
だって、俺と美和子は、恋人じゃない。
ここに出てくるような、こんな女は美和子とは違う。
この並んで歩く写真の男女は、俺と美和子とはかけ離れている。
気安く腕を組んで、うまい飯を食わせてネックレスを渡して、揚々とホテルに泊まる展開にはならない。
絶対になにか失敗する。
俺が失敗して美和子が許す。
そんな危険な儀式をわざわざやる必要があるのか疑問だ。
気が重い。やりたくない。