明治、契約の夜に咲く恋─御曹司の溺れるほどの愛
「階段から……誰かに……突き落とされて……」

「ええっ!」

そしてお姉様は、足元の血を見た。

「きゃああああ!誰か!誰かああ!」

お姉様の声で使用人が慌ててやってくる。

「どうされました!」

「珠緒さんが!血を出して倒れているの!」

私は使用人に抱きかかえられると、1階にある客間に運び込まれた。

「医者を呼んで!早く早く!」

私は急いで使用人の腕を掴んだ。

「帝大のお春さんを呼んで……」

「帝大の?」

「お腹の赤ちゃんの命が……危ないの……」

そう言うと使用人は直ちに、帝大へと馬車を走らせた。

「ううっ……」

お腹がキリキリ痛い。

「お願い……逝かないで……生きて……お願い……」

私は何度もお腹を摩りながら唸った。

「頑張って……私も、頑張るから……」

だがお腹の痛みは激しくなってくる。

「ううっ……うああああっ!」

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