明治、契約の夜に咲く恋─御曹司の溺れるほどの愛
逢坂様の屋敷に会いに行ったのは、それから間もなくしてからのことだった。

屋敷の門に立つと、西洋式の白磁の壁に圧倒的な豪華さを感じた。

「こんな屋敷に住んでるんだ。」

玄関をくぐると、私は応接室に通された。

そこにはお人形さんのような、美しい方がソファーに座っていた。

「よくいらっしゃったわね。逢坂の妻で、鞠子です。」

この方が逢坂様の奥様。

「珠緒と言います。」

まさか、ご主人の前に奥様に会うだなんて。

「ふふふ。可愛らしい方ね。」

そう言って奥様は笑った。

その時、一人の男性が応接室に入って来た。

「待たせたね。」

その人は奥様の隣の席に座った。

こうして並んでみると、お似合いのご夫婦だ。

「逢坂惇だ。君が白河珠緒さんだね。」

「はい、本日は顔合わせをお願いしまして、ご迷惑をおかけしております。」
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