明治、契約の夜に咲く恋─御曹司の溺れるほどの愛
その時だった。私の目の前に帝大が見えて来た。

「水森先生、元気にしているかな。」

そしてハッとした。

水森先生のところ、看護助手とか必要としていないかな。

「すみません!待って下さい。」

私は慌てて従者に声を掛けた。

「ちょっと帝大に行ってくるので、待ってて貰えますか。」

「は、はい。」

私は馬車のドアを開けると、そのまま帝大の水森先生のところへと向かった。

この前は結構待ったのに。

今回はあっさりと会えた。

「白河珠緒さんですね。どうされました?」

水森先生はにっこりと笑った。

「率直に言いますと、先生のところで看護助手を募集していませんか?」

「看護助手?僕のところで?」

私は息をごくんと飲んだ。

「どうしても、先生のところで働きたいんです。何でもします。」

「うーん。困ったな。」

水森先生は、カルテにも書けず頭を抱えている。
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