運命に導かれた転生魔女は、呪われた王太子を救いたい
「こちらこそ、セレナさん。私はリディア・メルンと申します。……アルヴェインの森で倒れていたところを、殿下に助けられたとか。あの森は昔から恐ろしいうわさがありますから……」
リディアがそう言いかけたのを遮るように、メルンが咳払いする。彼女はお茶目に肩をすくめると、にこやかにほほえむ。
「……とにかく、ご無事で本当によかったですわ」
「は、はい。幸運でした……」
「ええ、ええ。運命というのは奇妙な糸で繋がるものといいますでしょう? 殿下と出会われたのも、幸運なご縁かもしれませんわね」
「ン、ンンっ……リディア」
「……あら、いけない。お疲れでしょうに、長々と話すところでした。すぐにお部屋へご案内しますね」
メルンの再度の咳払いで、リディアはようやく口を閉ざす。そして、丁寧にアレクへ一礼すると、セレナについてくるよう促して、屋敷の中へと進んだ。
セレナもまた、アレクとテオにぺこりと頭をさげ、リディアについていった。彼らの姿が見えなくなると、リディアは歩きながら話しかけてくる。
「殿下が女性をお連れすると聞いたときは、てっきり婚約者候補を連れて来られたのかと驚きましたのよ。事情をうかがって、すぐに誤解だとわかりましたけれど……、何が起きるか本当にわかりませんもの。用心するに越したことはございませんわね」
にこやかに言う彼女は、ほんの少しおしゃべりで、愛嬌のある人だった。伯爵令嬢のわりに気さくだし、あの仏頂面のアレクでさえ、リディアには紳士に接していたところを見ると、信頼のおける人ではあるのだろう。
リディアがそう言いかけたのを遮るように、メルンが咳払いする。彼女はお茶目に肩をすくめると、にこやかにほほえむ。
「……とにかく、ご無事で本当によかったですわ」
「は、はい。幸運でした……」
「ええ、ええ。運命というのは奇妙な糸で繋がるものといいますでしょう? 殿下と出会われたのも、幸運なご縁かもしれませんわね」
「ン、ンンっ……リディア」
「……あら、いけない。お疲れでしょうに、長々と話すところでした。すぐにお部屋へご案内しますね」
メルンの再度の咳払いで、リディアはようやく口を閉ざす。そして、丁寧にアレクへ一礼すると、セレナについてくるよう促して、屋敷の中へと進んだ。
セレナもまた、アレクとテオにぺこりと頭をさげ、リディアについていった。彼らの姿が見えなくなると、リディアは歩きながら話しかけてくる。
「殿下が女性をお連れすると聞いたときは、てっきり婚約者候補を連れて来られたのかと驚きましたのよ。事情をうかがって、すぐに誤解だとわかりましたけれど……、何が起きるか本当にわかりませんもの。用心するに越したことはございませんわね」
にこやかに言う彼女は、ほんの少しおしゃべりで、愛嬌のある人だった。伯爵令嬢のわりに気さくだし、あの仏頂面のアレクでさえ、リディアには紳士に接していたところを見ると、信頼のおける人ではあるのだろう。