運命に導かれた転生魔女は、呪われた王太子を救いたい
「わ、わ、わ、私が殿下とっ?」
「心配か? イザベラの呪いが」
「そ、そういう話ではなくてっ」

 いつ、アレクが私を好きになったっていうの?

「安心しろ。おまえがイザベラなら、婚約者の身に起きる不幸は起きないのではないか。何せ、呪いの張本人なのだからな。そうだろう?」
「たしかに……」

 って、違うっ。

 鏡の中のイザベラとセレナは別人格だと彼は言ったばかりだ。

 いやいや、そうじゃなくて、どうして婚約っ?

「俺にとっても、おまえにとっても、悪い話じゃないはずだ」
「私にとっても?」
「おまえは、家がほしいと言った。この王宮に屋敷だって建ててやれるし、望みとあれば、俺がどこへでも連れていってやる」

 じゃあ、遺跡めぐりも可能……。

「それは、とても光栄ですけど……」

 目の前にエサをぶら下げられたら、とても無視はできない。だけど、王太子の婚約者になるのは、そんな簡単な話じゃないはずで……。

「まだ、納得いかないか?」
「それはそうです。だいたい、殿下は私が怖くないんですか?」
「怖くはないな」

 彼はあっさりと即答する。

「どうして? イザベラは災厄の魔女として恐れられてるんですよね?」
「それはイザベラを知らぬものたちの話だ。闇魔法を扱えるオリオンがなぜ魔術師団長をつとめているのか、考えたことはないか?」
「オリオンさんは特別ですよね?」
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