運命に導かれた転生魔女は、呪われた王太子を救いたい
「君はここへ来るまでに、変わり者と評判のリディア嬢を手懐けて、騎士団長のテオドールまで味方につけたそうじゃないか。第一騎士団は帰還してからも休まず宮殿の警備を完璧にこなしているよ。その上、クラリスとまで。クラリスは少し誤解されるところがあるから、仲良くしてくれてうれしいよ」
レオンは穏やかに見せかけて、はっきりとものを言う青年のようだ。そんなところは、苦々しいほどにアレクに似ているかもしれない。
「私は何も……」
「そう謙虚にしなくてもいいよ。まあ、つまり、君はいつもの婚約者と違って特別みたいだねって言いたかったんだよ。今夜、兄さんがどの令嬢に薔薇を捧げるか、楽しみだね」
兄が結婚してくれるなら誰でもいい。レオンはそう思っているようだ。そして、くるりとセレナに背を向けて、クラリスへと手を差し伸べる。
「クラリス、そろそろダンスの時間だ。ぜひとも、僕と踊ってほしいね」
すでにセレナには興味を失ったのだろう。恥ずかしがるクラリスに夢中のようだ。
「まあ、レオン様、どうしてあんな小娘を気に入ってるのかしら」
「サマセット公爵の後ろ盾が必要だからに決まってるじゃないの。アレクシス様の婚約がダメになった以上、レオン様が失敗するわけにはいかないのよ」
ちらほらと聞こえてくるうわさ話に、セレナは疲労感を覚えながら身を引いた。悪意が蔓延する社交界の場には慣れれそうにもない。
しかし、アレクには今まで何人の婚約者がいたのだろう。クラリスは必ず不幸が起きると言っていたのだから、ひとりではないはず。その何人かのひとりに、サマセット公爵令嬢の娘も含まれていたのだろう。つまり、クラリスの姉である可能性が高い。
もう少し詳しく聞いてみたい気はしたが、クラリスはすでにレオンとしぶしぶダンスを始めてしまっている。
レオンは穏やかに見せかけて、はっきりとものを言う青年のようだ。そんなところは、苦々しいほどにアレクに似ているかもしれない。
「私は何も……」
「そう謙虚にしなくてもいいよ。まあ、つまり、君はいつもの婚約者と違って特別みたいだねって言いたかったんだよ。今夜、兄さんがどの令嬢に薔薇を捧げるか、楽しみだね」
兄が結婚してくれるなら誰でもいい。レオンはそう思っているようだ。そして、くるりとセレナに背を向けて、クラリスへと手を差し伸べる。
「クラリス、そろそろダンスの時間だ。ぜひとも、僕と踊ってほしいね」
すでにセレナには興味を失ったのだろう。恥ずかしがるクラリスに夢中のようだ。
「まあ、レオン様、どうしてあんな小娘を気に入ってるのかしら」
「サマセット公爵の後ろ盾が必要だからに決まってるじゃないの。アレクシス様の婚約がダメになった以上、レオン様が失敗するわけにはいかないのよ」
ちらほらと聞こえてくるうわさ話に、セレナは疲労感を覚えながら身を引いた。悪意が蔓延する社交界の場には慣れれそうにもない。
しかし、アレクには今まで何人の婚約者がいたのだろう。クラリスは必ず不幸が起きると言っていたのだから、ひとりではないはず。その何人かのひとりに、サマセット公爵令嬢の娘も含まれていたのだろう。つまり、クラリスの姉である可能性が高い。
もう少し詳しく聞いてみたい気はしたが、クラリスはすでにレオンとしぶしぶダンスを始めてしまっている。