運命に導かれた転生魔女は、呪われた王太子を救いたい
ああ、ここにリディアがいてくれたら。物知りの彼女なら、必ず何か知っているだろう。あとは……そう、エマ。彼女ははっきりと、全力でセレナを守ると言ったのだ。今なら、守るという意味が理解できる。エマなら絶対、婚約者に起きた不幸を知っているはずだ。
早速、エマを探しにいこうと会場の出口へ向かったとき、生花の影からひとりの青年が顔を出した。とても美男子だが、どこかいやらしい目つきをしていて、セレナは警戒した。
「な、何か……?」
「とても美しい姫君が来ていると聞いて、拝見していたんだよ。俺はリチャード・アードラー。ダンスを踊ってくれないかな?」
「えっと……、私はその……あまり得意ではなくて……」
「へえ、殿下の婚約者になろうという娘がダンスのひとつもできないのかい?」
リチャードはいきなり周囲に目を向けて、わざとらしく声を張り上げた。とたん、辺りからくすくすと笑い声が聞こえてくる。
「リチャード様も大層な意地悪をなさること。妹君をどうしても王太子妃にしたいみたい」
そんな声が聞こえてきて、セレナはきゅっと口を強く結んだ。
どうやら、このリチャードという男、妹のライバルになるであろうセレナに恥をかかせに来たらしい。
「だ、ダンスならできますっ」
アレクの婚約者になれないとバカにされたことが腹立たしかったわけじゃない。むしろ、婚約者になるつもりなんてないのだから、大恥をかいて、アレクが間違っても婚約者にしたいと思わせないようにしたらいい。だけど、セレナはなぜか、むきになってしまった。
「そうかい。じゃあ、俺と踊ってくれるね?」
リチャードにサッと手を取られ、セレナはあっという間に会場の真ん中に連れ出されていた。
早速、エマを探しにいこうと会場の出口へ向かったとき、生花の影からひとりの青年が顔を出した。とても美男子だが、どこかいやらしい目つきをしていて、セレナは警戒した。
「な、何か……?」
「とても美しい姫君が来ていると聞いて、拝見していたんだよ。俺はリチャード・アードラー。ダンスを踊ってくれないかな?」
「えっと……、私はその……あまり得意ではなくて……」
「へえ、殿下の婚約者になろうという娘がダンスのひとつもできないのかい?」
リチャードはいきなり周囲に目を向けて、わざとらしく声を張り上げた。とたん、辺りからくすくすと笑い声が聞こえてくる。
「リチャード様も大層な意地悪をなさること。妹君をどうしても王太子妃にしたいみたい」
そんな声が聞こえてきて、セレナはきゅっと口を強く結んだ。
どうやら、このリチャードという男、妹のライバルになるであろうセレナに恥をかかせに来たらしい。
「だ、ダンスならできますっ」
アレクの婚約者になれないとバカにされたことが腹立たしかったわけじゃない。むしろ、婚約者になるつもりなんてないのだから、大恥をかいて、アレクが間違っても婚約者にしたいと思わせないようにしたらいい。だけど、セレナはなぜか、むきになってしまった。
「そうかい。じゃあ、俺と踊ってくれるね?」
リチャードにサッと手を取られ、セレナはあっという間に会場の真ん中に連れ出されていた。