運命に導かれた転生魔女は、呪われた王太子を救いたい
セレナは不思議さに包まれたまま、初めての舞踏会で堂々と舞った。そのときには、クラリスも踊りを終え、レオンがゆっくりと手を打ち鳴らす。つられるように、会場内が盛大な拍手に包まれていく。
今のは……いったいなんだったのかしら。
音楽の音色がやむとともに、片膝をついたリチャードが、胸に手を当て頭をさげる。しかし、今はそんなことにかまっていられなかった。
とっさに辺りを見回す。アレクの背中が、ちょうど会場の外へと消えていくところだった。セレナはあわててアレクを追ったが、廊下に出たときには彼の姿は見えなくなっていた。
「なんなのよ……誰のせいで……」
文句のひとつでも言わなきゃ気が済まない。けれど、心のどこかでは、素晴らしかったと言ってもらえるような気がしていた。彼にだけは認められたかったのだと、さらに腹立たしくなった。
「セレナ様っ、素晴らしいダンスでしたわ」
メイド服の娘が目を輝かせて駆け寄ってくる。
「あ、エマ……っ。あなたを探してたら、こんなことになって」
「私をお探しでしたか?」
「そうなの。どうしても聞きたいことがあって」
「何をでございましょう?」
セレナは辺りを見回す。好奇心をあらわにした観衆の目はまだこちらに向いている。
「……ここでは聞きにくいので、部屋に戻りたいんだけど」
「これから殿下が意中の方と踊られますのに……」
「さっき、出ていったわ。踊る相手を探しに行ったんじゃないかしら」
「セレナ様が一番お美しいですのに……」
「とにかく、部屋に戻ります」
もうへとへとだ。エマはまだ何か言いたそうに不満げだったが、おとなしく後ろをついてきた。
今のは……いったいなんだったのかしら。
音楽の音色がやむとともに、片膝をついたリチャードが、胸に手を当て頭をさげる。しかし、今はそんなことにかまっていられなかった。
とっさに辺りを見回す。アレクの背中が、ちょうど会場の外へと消えていくところだった。セレナはあわててアレクを追ったが、廊下に出たときには彼の姿は見えなくなっていた。
「なんなのよ……誰のせいで……」
文句のひとつでも言わなきゃ気が済まない。けれど、心のどこかでは、素晴らしかったと言ってもらえるような気がしていた。彼にだけは認められたかったのだと、さらに腹立たしくなった。
「セレナ様っ、素晴らしいダンスでしたわ」
メイド服の娘が目を輝かせて駆け寄ってくる。
「あ、エマ……っ。あなたを探してたら、こんなことになって」
「私をお探しでしたか?」
「そうなの。どうしても聞きたいことがあって」
「何をでございましょう?」
セレナは辺りを見回す。好奇心をあらわにした観衆の目はまだこちらに向いている。
「……ここでは聞きにくいので、部屋に戻りたいんだけど」
「これから殿下が意中の方と踊られますのに……」
「さっき、出ていったわ。踊る相手を探しに行ったんじゃないかしら」
「セレナ様が一番お美しいですのに……」
「とにかく、部屋に戻ります」
もうへとへとだ。エマはまだ何か言いたそうに不満げだったが、おとなしく後ろをついてきた。