運命に導かれた転生魔女は、呪われた王太子を救いたい
アレクが婚約者たちだけでなく、ほかの令嬢と踊るのも、立場を考えれば当然だった。けれど、あの優雅で穏やかなひとときを、自分以外の女性と過ごす彼の姿を想像ですらしたくなかった。
「申し訳ありません。言い方がよくありませんでしたね。アレク様からわざわざお誘いして手を重ねたご令嬢はセレナ様のみ、と言うべきでした。楽しいひとときを過ごされたのではと期待しておりましたが、違いましたか?」
うすら笑みを浮かべるオリオンは若く見えるが、アレクよりもずいぶん年上なのかもしれない。王太子相手に、まったくひるむ様子がない。
「……何を。おまえだって知っているだろう。のんきに婚約だと騒いでいる場合じゃないんだ」
「なるほど。セレナ様の身に危険があってはとご遠慮なされている……というわけですか。納得いたしました」
アレクのほおは怒りのためか、紅潮したが、すぐにそっぽを向いて、一歩身を引いた。
「くだらないことを言わず、さっさと始めてくれ」
どうやら、誤解をとくのは諦めたようだ。アレクにとってのオリオンは、気をつかう相手なのかと思っていたが、ただ単に、めんどくさい性格に極力付き合いたくないだけかもしれない。アレクはいつも傲慢だが、少々セレナは同情した。
オリオンもまた、アレクをからかうのはやめたようだ。彼がスッと目を細めると、周囲の空気に緊張が走る。
「かしこまりました。では、セレナ様、昨日の奇跡を、もう一度この場で見せていただけませんか?」
「申し訳ありません。言い方がよくありませんでしたね。アレク様からわざわざお誘いして手を重ねたご令嬢はセレナ様のみ、と言うべきでした。楽しいひとときを過ごされたのではと期待しておりましたが、違いましたか?」
うすら笑みを浮かべるオリオンは若く見えるが、アレクよりもずいぶん年上なのかもしれない。王太子相手に、まったくひるむ様子がない。
「……何を。おまえだって知っているだろう。のんきに婚約だと騒いでいる場合じゃないんだ」
「なるほど。セレナ様の身に危険があってはとご遠慮なされている……というわけですか。納得いたしました」
アレクのほおは怒りのためか、紅潮したが、すぐにそっぽを向いて、一歩身を引いた。
「くだらないことを言わず、さっさと始めてくれ」
どうやら、誤解をとくのは諦めたようだ。アレクにとってのオリオンは、気をつかう相手なのかと思っていたが、ただ単に、めんどくさい性格に極力付き合いたくないだけかもしれない。アレクはいつも傲慢だが、少々セレナは同情した。
オリオンもまた、アレクをからかうのはやめたようだ。彼がスッと目を細めると、周囲の空気に緊張が走る。
「かしこまりました。では、セレナ様、昨日の奇跡を、もう一度この場で見せていただけませんか?」