運命に導かれた転生魔女は、呪われた王太子を救いたい
「気になることとは?」
「どうして私があの……イザベラのほこらにいたのか」
「ご存知ない?」
「記憶がありません。昨日のことだって、私は空を指差しただけで、意図して魔法を使ったわけじゃないんです。だいたい、あれが魔法かどうかもわからないし……」
オリオンは魔蝙蝠を上空に放つと、そのままあごをさすった。
「あれは間違いなく魔法です。しかも、青白い光にあの破壊力……。強力な闇魔法に違いありません」
「闇魔法が使えるのは、珍しいんですか?」
「本当に何も知らないようですね。少なくとも、我が魔術師団では、私しか闇魔法は使えません。雲を操り、雨を降らし、その雨で川の上流で暴れる魔物を溶かした……となれば、なおさら、普通の人間になせる技ではありませんよ」
「では……」
セレナはそれを口にするか迷った。ずっと気になっていたことだ。このままうやむやにはしておけないこと。けれど、認めてしまうのも怖かった。
「おまえが魔女イザベラに関わりのある者……。そう仮定すれば、すべてに説明がつく」
セレナの心を代弁する低い声が、頭上から聞こえた。ハッと振り返ると、鼻の頭にしわを寄せるアレクが、苦々しげな表情をしていた。
「私がイザベラかもって、疑ってるんですか?」
「そうではないと信じたいがな」
面白くなさそうに腕を組むアレクを見て、なぜかオリオンが楽しげに口もとをゆるめた。
「ようやく、本音が出ましたね」
「本音って?」
セレナが尋ねると、ますますオリオンは気に入ったおもちゃを見つけたような無邪気な笑みを見せた。
「どうして私があの……イザベラのほこらにいたのか」
「ご存知ない?」
「記憶がありません。昨日のことだって、私は空を指差しただけで、意図して魔法を使ったわけじゃないんです。だいたい、あれが魔法かどうかもわからないし……」
オリオンは魔蝙蝠を上空に放つと、そのままあごをさすった。
「あれは間違いなく魔法です。しかも、青白い光にあの破壊力……。強力な闇魔法に違いありません」
「闇魔法が使えるのは、珍しいんですか?」
「本当に何も知らないようですね。少なくとも、我が魔術師団では、私しか闇魔法は使えません。雲を操り、雨を降らし、その雨で川の上流で暴れる魔物を溶かした……となれば、なおさら、普通の人間になせる技ではありませんよ」
「では……」
セレナはそれを口にするか迷った。ずっと気になっていたことだ。このままうやむやにはしておけないこと。けれど、認めてしまうのも怖かった。
「おまえが魔女イザベラに関わりのある者……。そう仮定すれば、すべてに説明がつく」
セレナの心を代弁する低い声が、頭上から聞こえた。ハッと振り返ると、鼻の頭にしわを寄せるアレクが、苦々しげな表情をしていた。
「私がイザベラかもって、疑ってるんですか?」
「そうではないと信じたいがな」
面白くなさそうに腕を組むアレクを見て、なぜかオリオンが楽しげに口もとをゆるめた。
「ようやく、本音が出ましたね」
「本音って?」
セレナが尋ねると、ますますオリオンは気に入ったおもちゃを見つけたような無邪気な笑みを見せた。