離婚を切りだしたら無口な旦那様がしゃべるようになりました
エレナはアリシアを見送ったあと、廊下ですれ違ったセインを呼び止め、人気のない場所でこっそり話した。
「旦那様のご様子は?」
「酷く動揺している」
セインは真顔で淡々と返す。
エレナははあっとため息をついた。
「困った人ねえ。離婚したくないってはっきりおっしゃればいいのに」
「離婚はしないと言ったそうだ」
「そうじゃないのよ。形式的な言葉じゃなくて、気持ちを伝えなきゃだめなの」
「鉄よりも強固なお方だ」
「堅物って言いたいの?」
真顔のセインに向かってエレナは半眼で睨みつける。
「とりあえず件の食事キャンセルの理由を奥様が勘違いしていることは伝えておいた」
「そう、ありがとう。あなたもちょっと笑ったほうがいいわよ。アリシア様が怖がるから」
「用件はそれだけか。俺は忙しい。失礼する」
そう言うとセインはさっさと立ち去ってしまった。
エレナは腰に手を当てて再び深いため息をつく。
「困ったわ。おふたりとも、ただすれ違っているだけなのに」
「旦那様のご様子は?」
「酷く動揺している」
セインは真顔で淡々と返す。
エレナははあっとため息をついた。
「困った人ねえ。離婚したくないってはっきりおっしゃればいいのに」
「離婚はしないと言ったそうだ」
「そうじゃないのよ。形式的な言葉じゃなくて、気持ちを伝えなきゃだめなの」
「鉄よりも強固なお方だ」
「堅物って言いたいの?」
真顔のセインに向かってエレナは半眼で睨みつける。
「とりあえず件の食事キャンセルの理由を奥様が勘違いしていることは伝えておいた」
「そう、ありがとう。あなたもちょっと笑ったほうがいいわよ。アリシア様が怖がるから」
「用件はそれだけか。俺は忙しい。失礼する」
そう言うとセインはさっさと立ち去ってしまった。
エレナは腰に手を当てて再び深いため息をつく。
「困ったわ。おふたりとも、ただすれ違っているだけなのに」