秘密の多い後輩くんに愛されています

「ああー、そういうことか。白鳥がパソコンに詳しくて助かったよ」

「急に画面が白くなったら驚きますよね」

「本当ビビったよー。ありがとうな」

「いえ」


デスクに戻ると、入れたてのコーヒーが置いてあった。


「上田くん、コーヒーありがとう」

デスクから声をかけると、すでに仕事に取り掛かっていた上田くんが返事代わりに頭を下げる。

ホットコーヒーを一口含むと、ミルクの甘さが口いっぱいに広まった。


「甘い……いつも飲んでるやつだ」

仕事中に糖分を摂りたい私は、コーヒーには必ずミルクと砂糖を入れる。

『それならコーヒーじゃなくて他のものを飲めば?』

侑里にはそう言われるほど甘いコーヒー。


私、上田くんに甘めのコーヒーが好きだなんて話したことあったかな?

『実は舞花のことが好きだったりして』

どうして今、その言葉を思い出すのか。

私はカップに浮かんだ侑里の顔をかき消すように強く息を吹きかけた。


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