秘密の多い後輩くんに愛されています

上田くん改め、暁斗と交際を始めてから一か月。

暁斗の溺愛は日を増すごとにヒートアップしていき今では社内公認のカップルとなった私たち。

「白鳥ー、こっちの資料確認して」

「上田くん、この案どう思う?」

新商品のPRイベントを来月に控えた私と、初めてお店とのコラボPRを任された上田くんはお互いに忙しない毎日を送っていた。

小説家としても活動する暁斗(暁先生)は、新作の準備も同時進行しながら、私と会う時間も確保してくれている。


一度、どんな生活を送っているのか気になって彼の家に泊まりに行ったことがあるけれど、その日は一日中、私のそばにいた暁斗。

時間の使い方は全く参考にならなかったけれど、甘い一日を過ごすのも悪くはなかった。


「白鳥先輩、どこか行くんですか?」

廊下を歩いていたら打ち合わせから帰ってきた暁斗に声をかけられた。

「資料室に過去のデータを取りに行くの」

「俺も確認したいことがあるので、ご一緒させてください」

微笑を浮かべる彼の姿に高鳴る鼓動。

資料室に着いた途端、私の唇は暁斗の熱をもった唇にふさがれた。

「……んっ、上田くん」

「ふたりきりの時は名前で呼んで」

「あっ……きとっ」

名前を呼んでもキスは止まらない。角度を変えて何度も何度も重なる唇。



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