引きこもり令嬢の契約婚約
「でも、領地にいた聖獣さんなら、ネルちゃんは今、どうしてここに?」
『わたし、国のいろんなところ旅しているの。それで、時々、セアラの様子を見にここにも寄るんだぁ。なんかね、セアラのことは、ちょっと気になるんだよねぇ』
『引きこもり仲間だからでしょ』
つれないことを言うのはホワイティだ。
「ネルちゃんは引きこもりなの?」
『うん。明るいところは苦手だし、土の中に隠れているのが好き。でもお花とかも好きなんだよ。お庭とか畑が大好き』
短い手をほほにあてて言うのがかわいらしい。きゅんと胸が高鳴った。
(モグラってこんなにかわいかったんだ)
そこに、ホワイティがばさりと羽をはためかせた。
『ああもう、あなたたちはのんびりしすぎていて、全然話が進まないわ! とにかく、ネルは昔からあなたのこと気に入っていたのよ。だけど、王族じゃないから加護までは与えていなかったってわけ』
「じゃあ、どうして今……」
『もともと、王族にしか与えちゃいけない決まりなんてないわ。私たち聖獣は、誰に指図される必要もないのよ。与えたい人に与えたい加護を与えればいいの。それに、あんたはエリオットと結婚するんでしょ。王族になるんじゃない』
「それは……もう違うんです。婚約は破棄されて……」
『そんなの、エリオットの本心じゃないじゃない。アンタに覚悟がないからこんなことになってるのよ!』
ぴしゃりと言われてしまって、言い返すこともできない。
それはホワイティの言う通りで、エリオットが婚約破棄を申し出てくれたのは、セアラを楽にさせるためだ。
『わたし、国のいろんなところ旅しているの。それで、時々、セアラの様子を見にここにも寄るんだぁ。なんかね、セアラのことは、ちょっと気になるんだよねぇ』
『引きこもり仲間だからでしょ』
つれないことを言うのはホワイティだ。
「ネルちゃんは引きこもりなの?」
『うん。明るいところは苦手だし、土の中に隠れているのが好き。でもお花とかも好きなんだよ。お庭とか畑が大好き』
短い手をほほにあてて言うのがかわいらしい。きゅんと胸が高鳴った。
(モグラってこんなにかわいかったんだ)
そこに、ホワイティがばさりと羽をはためかせた。
『ああもう、あなたたちはのんびりしすぎていて、全然話が進まないわ! とにかく、ネルは昔からあなたのこと気に入っていたのよ。だけど、王族じゃないから加護までは与えていなかったってわけ』
「じゃあ、どうして今……」
『もともと、王族にしか与えちゃいけない決まりなんてないわ。私たち聖獣は、誰に指図される必要もないのよ。与えたい人に与えたい加護を与えればいいの。それに、あんたはエリオットと結婚するんでしょ。王族になるんじゃない』
「それは……もう違うんです。婚約は破棄されて……」
『そんなの、エリオットの本心じゃないじゃない。アンタに覚悟がないからこんなことになってるのよ!』
ぴしゃりと言われてしまって、言い返すこともできない。
それはホワイティの言う通りで、エリオットが婚約破棄を申し出てくれたのは、セアラを楽にさせるためだ。