引きこもり令嬢の契約婚約
「セアラ嬢、エリオットはこの通り気が優しい男だ。君のことを守ろういう気持ちに嘘はないだろう。しかし王は時に、家族よりも国を守らねばならない時がある。そのとき、君は孤独を感じないと言えるか?」
「……エリオット様と共に生きるということは、共に戦い、国を守るということです。私がひとりになるときなど、ないのではありませんか?」
王がひゅっと息を飲む。怪訝そうなまなざしを受け止めて、セアラは微笑んだ。
「幸運にも、私は聖獣様に加護をいただきました。その力は、国の為に使うべきだと思います。私が今まで、家族や友人に支えてもらったように、いただいた力を、民のために使っていきたいのです」
王はしばらく沈黙し、セアラの手の甲に乗っているネルを、そしてセアラを見た。
「さすがは、聖獣様が気に入るだけのことはある。セアラ嬢。どうか、エリオットを支え、この国の為に尽力してほしい」
「はい」
隣に立つエリオットが、微笑んだのが分かる。
「シーグローヴ侯爵、いい娘を育てたな」
「もったいないお言葉です」
王も納得したように頷いた。
「婚約破棄は撤回でいいな。もとより公表はしていないから、予定通り、婚儀は一年後だ。セアラ嬢は早々に正妃教育を再開するように」
「はい」
セアラとエリオットは見つめ合い、手を握った。
前とは違い、心からこの手は繋がれている。もう離すことはないのだろうとセアラもほっと息を吐きだした。
「……エリオット様と共に生きるということは、共に戦い、国を守るということです。私がひとりになるときなど、ないのではありませんか?」
王がひゅっと息を飲む。怪訝そうなまなざしを受け止めて、セアラは微笑んだ。
「幸運にも、私は聖獣様に加護をいただきました。その力は、国の為に使うべきだと思います。私が今まで、家族や友人に支えてもらったように、いただいた力を、民のために使っていきたいのです」
王はしばらく沈黙し、セアラの手の甲に乗っているネルを、そしてセアラを見た。
「さすがは、聖獣様が気に入るだけのことはある。セアラ嬢。どうか、エリオットを支え、この国の為に尽力してほしい」
「はい」
隣に立つエリオットが、微笑んだのが分かる。
「シーグローヴ侯爵、いい娘を育てたな」
「もったいないお言葉です」
王も納得したように頷いた。
「婚約破棄は撤回でいいな。もとより公表はしていないから、予定通り、婚儀は一年後だ。セアラ嬢は早々に正妃教育を再開するように」
「はい」
セアラとエリオットは見つめ合い、手を握った。
前とは違い、心からこの手は繋がれている。もう離すことはないのだろうとセアラもほっと息を吐きだした。