引きこもり令嬢の契約婚約
「お茶をどうぞ?」
アドレイドがいそいそと茶を持ってきた。
「ありがとう」
エリオットが答えると、ホワイティが羽を広げ、アドレイドの腕へと飛び乗った。
「えっ、きゃっ」
「おや、ホワイティ様はアドレイドが気に入ったのかな」
はははとキャンベル公爵が笑い、腕に止まられたアドレイドは緊張したように動きを止めてしまった。
「え、エリオット様、これ、どうしたらいいのでしょう」
「ホワイティは大きいから重いだろう。君もここに座ったらいい」
促され、アドレイドは公爵の隣に座った。
エリオットはお茶の匂いを嗅ぐと、口をつけずにそのままソーサーへと戻した。
キャンベル公爵はホワイティが気になっているようで、視線はずっとそちらに向かっている。アドレイドの方はかなり緊張している様子だ。
「アドレイドの腕に止まるとは、ホワイティ様は娘を気に入ってくださったのですかな」
「どうかな」
くちばしを向けられて、アドレイドは怯えつつも興味津々だ。
「ホワイティ様の羽、撫でてもよろしいでしょうか」
「ホワイティ、いい?」
「ホゥ」
「いいって」
そんなやり取りの後、アドレイドはホワイティの羽を撫でる。ホワイティが嫌がらずおとなしくしていたことで、アドレイドはようやく安心したらしい。
「ふふ。かわいいですわね。……ねぇ、エリオット様。聖獣様にはどんなお力があるんですか?」