引きこもり令嬢の契約婚約
「ところで、……殿下の婚約者の件ですが、セアラ嬢と婚約破棄するのならば、我が娘はいかがでしょう。学園も来年で卒業ですし、成績は優秀です。何より、ホワイティ様にも好かれておるようですし」
「……ふうん。そう思うんだ。ホワイティ、どう?」
「ホウ、ホー!」
急に荒々しい声を上げたホワイティにアドレイドは驚く。
「どうなさいましたの。急に」
「……ホワイティはね、こう言っている。聖獣に力ばかりを望む者には、協力することはできないと」
「力を望んでなどと……」
言いかけて、公爵は口をつぐんだ。アドレイドが一番にホワイティに求めたのは、風の力を披露することだった。
エリオットは彼の動揺を見て取り、あくまでも穏やかに続ける。
「残念だけど、アドレイド嬢は王太子妃の器ではないように思うよ。それと、僕はセアラと婚約破棄はしない。事情が変わったんだ。彼女は王家に必要な人物だ。手放すことはない」
「は? 引きこもりの侯爵令嬢がなぜ……」
「聖獣に好かれる資質が、彼女にはあるからさ」
キャンベル公爵は怪訝そうに眉を寄せた。
「ホワイティ様は、彼女には寄り付きもしなかったじゃありませんか」
エリオットとホワイティは、顔を見合わせる。
「そりゃ、ホワイティは僕の聖獣だからね。そもそも僕に近づく女性全員に、愛想が悪いよ」
「でも先ほど、アドレイドに……」
「気になることがあったからさ。公爵、このお茶、何か変じゃないか?」
「は?」
公爵は、驚いたように言葉を切った。その表情には、若干の動揺がうかがえる。
いつの間にか主導権がエリオットにに移っていることには気づいているようで、隣のアドレイドに目配せする。
「……ふうん。そう思うんだ。ホワイティ、どう?」
「ホウ、ホー!」
急に荒々しい声を上げたホワイティにアドレイドは驚く。
「どうなさいましたの。急に」
「……ホワイティはね、こう言っている。聖獣に力ばかりを望む者には、協力することはできないと」
「力を望んでなどと……」
言いかけて、公爵は口をつぐんだ。アドレイドが一番にホワイティに求めたのは、風の力を披露することだった。
エリオットは彼の動揺を見て取り、あくまでも穏やかに続ける。
「残念だけど、アドレイド嬢は王太子妃の器ではないように思うよ。それと、僕はセアラと婚約破棄はしない。事情が変わったんだ。彼女は王家に必要な人物だ。手放すことはない」
「は? 引きこもりの侯爵令嬢がなぜ……」
「聖獣に好かれる資質が、彼女にはあるからさ」
キャンベル公爵は怪訝そうに眉を寄せた。
「ホワイティ様は、彼女には寄り付きもしなかったじゃありませんか」
エリオットとホワイティは、顔を見合わせる。
「そりゃ、ホワイティは僕の聖獣だからね。そもそも僕に近づく女性全員に、愛想が悪いよ」
「でも先ほど、アドレイドに……」
「気になることがあったからさ。公爵、このお茶、何か変じゃないか?」
「は?」
公爵は、驚いたように言葉を切った。その表情には、若干の動揺がうかがえる。
いつの間にか主導権がエリオットにに移っていることには気づいているようで、隣のアドレイドに目配せする。