引きこもり令嬢の契約婚約
「セアラ!」
名前を呼ばれ、振り向くとエリオットがやってくる。
「待たせたね」
「公爵様とのお話は終わったんですか?」
「ああ。今のところは協力的に動いてくれそうだ。もらった茶葉はホワイティに分析してもらっている。この後、文官たちにはあの茶葉の入手ルートの調査をしてもらって、おかしな事象があれば、公爵家への調査に入ることとなるだろう」
話している途中で、エリオットがセアラの帽子を触る。
「葉っぱがついている」
「あら? 本当だわ。ありがとうございます」
くい、と帽子のつばを上に向けられ、エリオットと目が合う。妙に甘い視線に、セアラはドキドキしてしまう。
「君が聖獣の加護持ちであることを、キャンベル公爵に伝えたんだ。どうせ、じきに発表される話だし」
「そうですか」
「だからしばらくは身辺に気を付けてね。ネル、セアラを守ってくれるかい?」
『うん。いいよ』
肩のあたりからネルの声がする。
「ふふ。頼もしいわね」
セアラが笑うと、エリオットの顔が近づいてくる。一瞬だけ唇が触れ、すぐに離れていった。
気持ちを伝え合ったからか、エリオットの態度が甘すぎて困る。
「エリオット様……人目があります」
「見せつけてるからいいんだよ」
「よくありません!」
「ちぇ……早くセアラを王城で迎え入れられるようにしなきゃ」
『エリオット。あんまり急ぐとホワイティねえさんがまた怒るよ』
ネルに諭され、ようやく離れてくれる。
「残念。明日から正妃教育も再開だ。終わったら待っていてよ。顔が見たいから」
「……はい」
「殿下! そろそろお時間ですよ」
エリオットの側近が呼びに来て、強制的に連れていかれる。
セアラはふふ、と笑うと「じゃあ私たちは帰りましょうか」と馬車の方へと急いだ。
名前を呼ばれ、振り向くとエリオットがやってくる。
「待たせたね」
「公爵様とのお話は終わったんですか?」
「ああ。今のところは協力的に動いてくれそうだ。もらった茶葉はホワイティに分析してもらっている。この後、文官たちにはあの茶葉の入手ルートの調査をしてもらって、おかしな事象があれば、公爵家への調査に入ることとなるだろう」
話している途中で、エリオットがセアラの帽子を触る。
「葉っぱがついている」
「あら? 本当だわ。ありがとうございます」
くい、と帽子のつばを上に向けられ、エリオットと目が合う。妙に甘い視線に、セアラはドキドキしてしまう。
「君が聖獣の加護持ちであることを、キャンベル公爵に伝えたんだ。どうせ、じきに発表される話だし」
「そうですか」
「だからしばらくは身辺に気を付けてね。ネル、セアラを守ってくれるかい?」
『うん。いいよ』
肩のあたりからネルの声がする。
「ふふ。頼もしいわね」
セアラが笑うと、エリオットの顔が近づいてくる。一瞬だけ唇が触れ、すぐに離れていった。
気持ちを伝え合ったからか、エリオットの態度が甘すぎて困る。
「エリオット様……人目があります」
「見せつけてるからいいんだよ」
「よくありません!」
「ちぇ……早くセアラを王城で迎え入れられるようにしなきゃ」
『エリオット。あんまり急ぐとホワイティねえさんがまた怒るよ』
ネルに諭され、ようやく離れてくれる。
「残念。明日から正妃教育も再開だ。終わったら待っていてよ。顔が見たいから」
「……はい」
「殿下! そろそろお時間ですよ」
エリオットの側近が呼びに来て、強制的に連れていかれる。
セアラはふふ、と笑うと「じゃあ私たちは帰りましょうか」と馬車の方へと急いだ。