引きこもり令嬢の契約婚約
「もしそうなら、母上は彼らに殺されたようなものだ」
『立証するには時が経ちすぎているけど、こっちの件ならば明確に被害者がいるわ。当時の証言も集められないわけじゃないと思う』
「そうだね。公爵を追い詰めるための切り札にはなりそうだ」
少なくとも、捜査のとっかかりにはなる。エリオットは深い息を吐きだし、背もたれに背中を預けた。
「……セアラが、常飲したら危ないところだったんじゃないか」
『まああの子は、周りに愛情深い人がいっぱいいるから大丈夫だったんじゃない?』
「どういうこと?」
『洗脳は、繰り返しによって深まるのよ。どれだけキャンベル公爵やアドレイドがセアラに文句をつけたって、シーグローヴ侯爵やあの弟はセアラのことが大好きだもの。自信を完全になくすことなんてないわ。……それに、ネルもついているしね』
「そうだね」
聖獣を味方に付けていることは、かなりの強みだ。
「……ありがとう。ホワイティ」
『なによ、急に』
「ネルをけしかけてくれて」
目を細めてホワイティは風を起こす。
「うわっ」
強い風はエリオットの執務机の書類を飛ばし、髪の毛もくしゃくしゃになってしまった。
『言ったでしょ。私はエリオットの幸せが一番なの』
その言葉を残して、ホワイティは飛び去っていた。
「やれやれ。照れたのかな、めずらしい」
エリオットは笑いながら書類を拾い上げた。
『立証するには時が経ちすぎているけど、こっちの件ならば明確に被害者がいるわ。当時の証言も集められないわけじゃないと思う』
「そうだね。公爵を追い詰めるための切り札にはなりそうだ」
少なくとも、捜査のとっかかりにはなる。エリオットは深い息を吐きだし、背もたれに背中を預けた。
「……セアラが、常飲したら危ないところだったんじゃないか」
『まああの子は、周りに愛情深い人がいっぱいいるから大丈夫だったんじゃない?』
「どういうこと?」
『洗脳は、繰り返しによって深まるのよ。どれだけキャンベル公爵やアドレイドがセアラに文句をつけたって、シーグローヴ侯爵やあの弟はセアラのことが大好きだもの。自信を完全になくすことなんてないわ。……それに、ネルもついているしね』
「そうだね」
聖獣を味方に付けていることは、かなりの強みだ。
「……ありがとう。ホワイティ」
『なによ、急に』
「ネルをけしかけてくれて」
目を細めてホワイティは風を起こす。
「うわっ」
強い風はエリオットの執務机の書類を飛ばし、髪の毛もくしゃくしゃになってしまった。
『言ったでしょ。私はエリオットの幸せが一番なの』
その言葉を残して、ホワイティは飛び去っていた。
「やれやれ。照れたのかな、めずらしい」
エリオットは笑いながら書類を拾い上げた。