引きこもり令嬢の契約婚約
*
慌てて部屋の窓から身を乗り出したが、向きが逆なのか何も見えない。
「外からじゃないと見えないか」
軽く舌打ちをし、エリオットとセアラは階下に向かった。ホワイティとドルフそのまま外に浮かび上がり、オスニエルは憮然と「おい、俺も乗せろ」とドルフに声をかけている。
今も時は止まったままで、階段を駆け下りるセアラたちに文句を言う者もいない。
「あら?」
玄関先に、アルドリッド辺境伯と年若の少年、そしてアドレイドがいた。
「どうしてアドレイド様がここに?」
旅装というには軽装だし、荷物もほとんど持っていなさそうだ。なにより、彼らの表情は鬼気迫っている。
「なにかあったんでしょうか」
「そうだね。……こっちの少年は、前辺境伯の息子だと思う。顔立ちも似ているし、学園に通う年頃だったはずだ」
エリオットが疑問そうに首をかしげる。
「帰省の時期ではないし、アドレイド嬢が一緒にいることも疑問だな。王都でも何かあったのか……」
立ち止まって考えを巡らしていると、ホワイティが翼を広げて降りてくる。
『なにしているの! 行くわよ! エリオット』
とはいえ、ホワイティは人を乗せられるほど大きくはなれない。
仕方なく、オスニエルを乗せたドルフがふたりの前に降りてくる。
『乗れ。さすがに三人は定員オーバーだ。一番後ろに乗るやつは、振り落とされないように自力で捕まっていろ』
「頑張ってください、オスニエル様」
「は? 俺か?」
「だって、セアラを一番前にするなら、当然、間は僕でしょう」
不満げなオスニエルに微笑みかけ、エリオットは早々にセアラを乗せ自分も乗ってしまう。こういうところは二番目らしいちゃっかりさがあるなと、セアラは思わず感心してしまう。
慌てて部屋の窓から身を乗り出したが、向きが逆なのか何も見えない。
「外からじゃないと見えないか」
軽く舌打ちをし、エリオットとセアラは階下に向かった。ホワイティとドルフそのまま外に浮かび上がり、オスニエルは憮然と「おい、俺も乗せろ」とドルフに声をかけている。
今も時は止まったままで、階段を駆け下りるセアラたちに文句を言う者もいない。
「あら?」
玄関先に、アルドリッド辺境伯と年若の少年、そしてアドレイドがいた。
「どうしてアドレイド様がここに?」
旅装というには軽装だし、荷物もほとんど持っていなさそうだ。なにより、彼らの表情は鬼気迫っている。
「なにかあったんでしょうか」
「そうだね。……こっちの少年は、前辺境伯の息子だと思う。顔立ちも似ているし、学園に通う年頃だったはずだ」
エリオットが疑問そうに首をかしげる。
「帰省の時期ではないし、アドレイド嬢が一緒にいることも疑問だな。王都でも何かあったのか……」
立ち止まって考えを巡らしていると、ホワイティが翼を広げて降りてくる。
『なにしているの! 行くわよ! エリオット』
とはいえ、ホワイティは人を乗せられるほど大きくはなれない。
仕方なく、オスニエルを乗せたドルフがふたりの前に降りてくる。
『乗れ。さすがに三人は定員オーバーだ。一番後ろに乗るやつは、振り落とされないように自力で捕まっていろ』
「頑張ってください、オスニエル様」
「は? 俺か?」
「だって、セアラを一番前にするなら、当然、間は僕でしょう」
不満げなオスニエルに微笑みかけ、エリオットは早々にセアラを乗せ自分も乗ってしまう。こういうところは二番目らしいちゃっかりさがあるなと、セアラは思わず感心してしまう。