引きこもり令嬢の契約婚約【※番外編更新中です】
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エリオットが年頃ということもあり、王城ではたびたび夜会が催される。本人は全く乗り気ではないが、年頃の娘を持つ貴族たちから要望があるのだ。
もちろん男性にも需要はある。自身や息子がエリオットと親睦を深めれば、側近として起用されることもあるからだ。
そんなわけで、王都に住む貴族はほとんど出席する。オルセン侯爵家も同様だ。
「ソフィア、準備はできたか」
「ええ、お父様」
「気を付けて行ってらしてね。お父様、お姉様」
参加資格は十六歳以上なので、エスメは屋敷で留守番だ。最も、エスメはあまり社交的ではなく、出られないことを喜んでいる節はある。
「いいか。ちゃんとエリオット殿下と親睦を深めるのだぞ。夜会であればキャンベル公爵の娘も来ないしな」
「家格はあちらが上なのですから、お譲りしてはいかがですか」
「あれに王太子妃になられては、後々が大変だ」
家格が上の相手に、随分失礼な物言いだ。少し呆れた気持ちで見ていると、父はバツが悪そうに目をそらした。
「別にキャンベル公爵令嬢に限った話ではない。他のどの令嬢と比べても、お前が一番賢く、立ち回りがうまい。お前が王太子妃になるべきなんだ」
「はいはい……」
いくら父がそう決めたって、エリオットにその気がなければ無理なのだ。
でも今は、それに従っているふりをしていてもいい。学生であるうちは、どうせ身動きなど取れないのだから。
「さ、いくぞ」
「はい」
父のエスコートで馬車に向かうと、レナルドも身ぎれいな格好で立っている。
「まさか、レナルドも行くの?」
「ええ。お嬢の護衛ですよー。王城の夜会だからそれなりの格好をしろと旦那様が」
「エスメの護衛はいいの?」
「……? エスメお嬢様は屋敷にいるのだから大丈夫でしょう?」
どうにも話がかみ合わず父を見上げると、「屋敷の警備は万全だ。レナルドは、今日はお前の護衛をする」とそっけなく言われる。
「そうですか……」
釈然としないながらも馬車に乗り込んで、父親と向かい合う。
エリオットが年頃ということもあり、王城ではたびたび夜会が催される。本人は全く乗り気ではないが、年頃の娘を持つ貴族たちから要望があるのだ。
もちろん男性にも需要はある。自身や息子がエリオットと親睦を深めれば、側近として起用されることもあるからだ。
そんなわけで、王都に住む貴族はほとんど出席する。オルセン侯爵家も同様だ。
「ソフィア、準備はできたか」
「ええ、お父様」
「気を付けて行ってらしてね。お父様、お姉様」
参加資格は十六歳以上なので、エスメは屋敷で留守番だ。最も、エスメはあまり社交的ではなく、出られないことを喜んでいる節はある。
「いいか。ちゃんとエリオット殿下と親睦を深めるのだぞ。夜会であればキャンベル公爵の娘も来ないしな」
「家格はあちらが上なのですから、お譲りしてはいかがですか」
「あれに王太子妃になられては、後々が大変だ」
家格が上の相手に、随分失礼な物言いだ。少し呆れた気持ちで見ていると、父はバツが悪そうに目をそらした。
「別にキャンベル公爵令嬢に限った話ではない。他のどの令嬢と比べても、お前が一番賢く、立ち回りがうまい。お前が王太子妃になるべきなんだ」
「はいはい……」
いくら父がそう決めたって、エリオットにその気がなければ無理なのだ。
でも今は、それに従っているふりをしていてもいい。学生であるうちは、どうせ身動きなど取れないのだから。
「さ、いくぞ」
「はい」
父のエスコートで馬車に向かうと、レナルドも身ぎれいな格好で立っている。
「まさか、レナルドも行くの?」
「ええ。お嬢の護衛ですよー。王城の夜会だからそれなりの格好をしろと旦那様が」
「エスメの護衛はいいの?」
「……? エスメお嬢様は屋敷にいるのだから大丈夫でしょう?」
どうにも話がかみ合わず父を見上げると、「屋敷の警備は万全だ。レナルドは、今日はお前の護衛をする」とそっけなく言われる。
「そうですか……」
釈然としないながらも馬車に乗り込んで、父親と向かい合う。