引きこもり令嬢の契約婚約【番外編も完結】
「そ、そう……なの?」
「ええ。やっぱり格好いいです。最高です。俺のお嬢は」
反則だ。そんな褒め方、されたことがない。大体、令嬢に向かって格好いいは誉め言葉になるのだろうか。
そう思うのに、妙に胸は高揚していた。きれいだとか、所作が素晴らしいとか、今まで受けてきた称賛の言葉の何よりも、それはソフィアの心を揺さぶったのだ。
ソフィアはレナルドの耳を引っ張る。
「うわっ」
「レナルド。あなたはエスメの夫になりたいんじゃないの?」
小声で聞くと、レナルドはきょとんとしたまま、ソフィアの口元に耳が来るようにかがむ。
「なんで護衛が夫に?」
「てっきり、そういう約束でお父様が雇ったのかと」
「いいえ? それに俺とエスメ様って七つも年が離れているんですよ? ないでしょ、夫とか。男としても見られていませんよ」
「そうでもないわよ。実際、エスメは懐いているじゃないの。普段のあの子は、人見知りがひどいのよ?」
予想外の展開になってきた。ソフィアは内心ハラハラしながら、彼の本心を暴いていく。
「エスメ様は俺を兄のように慕ってくれているだけですよ。……内緒ですけど、好きな男の話も教えてくれました。男心を教えてほしいと言われて……」
「エスメに好きな男の子ですって?」
それこそ初耳だ。今度は途端に苛立ちが湧き上がる。
こっちは十三年間ずっとエスメをかわいがってきたのだ。相談するならば、レナルドなんかより自分ではないだろうか。
「ずるいわ。いつからそんなにエスメの信用を勝ち取ったの」
「勝ち取ったというか、ソフィア様の話をしていたら、盛り上がって打ち解けたんですよ。俺とエスメ様はお嬢を推す同志という感じですね」
「は? なによそれ」
推すってどういうことだ。応援しているということ?
なんで自分より年上の護衛騎士に、羨望のような感情を持たれなければならないのだ。
「ええ。やっぱり格好いいです。最高です。俺のお嬢は」
反則だ。そんな褒め方、されたことがない。大体、令嬢に向かって格好いいは誉め言葉になるのだろうか。
そう思うのに、妙に胸は高揚していた。きれいだとか、所作が素晴らしいとか、今まで受けてきた称賛の言葉の何よりも、それはソフィアの心を揺さぶったのだ。
ソフィアはレナルドの耳を引っ張る。
「うわっ」
「レナルド。あなたはエスメの夫になりたいんじゃないの?」
小声で聞くと、レナルドはきょとんとしたまま、ソフィアの口元に耳が来るようにかがむ。
「なんで護衛が夫に?」
「てっきり、そういう約束でお父様が雇ったのかと」
「いいえ? それに俺とエスメ様って七つも年が離れているんですよ? ないでしょ、夫とか。男としても見られていませんよ」
「そうでもないわよ。実際、エスメは懐いているじゃないの。普段のあの子は、人見知りがひどいのよ?」
予想外の展開になってきた。ソフィアは内心ハラハラしながら、彼の本心を暴いていく。
「エスメ様は俺を兄のように慕ってくれているだけですよ。……内緒ですけど、好きな男の話も教えてくれました。男心を教えてほしいと言われて……」
「エスメに好きな男の子ですって?」
それこそ初耳だ。今度は途端に苛立ちが湧き上がる。
こっちは十三年間ずっとエスメをかわいがってきたのだ。相談するならば、レナルドなんかより自分ではないだろうか。
「ずるいわ。いつからそんなにエスメの信用を勝ち取ったの」
「勝ち取ったというか、ソフィア様の話をしていたら、盛り上がって打ち解けたんですよ。俺とエスメ様はお嬢を推す同志という感じですね」
「は? なによそれ」
推すってどういうことだ。応援しているということ?
なんで自分より年上の護衛騎士に、羨望のような感情を持たれなければならないのだ。