引きこもり令嬢の契約婚約【番外編も完結】
「だったら簡単よ。私と結婚すればいいんだわ」
「へっ」
レナルドから、間の抜けた声が出た。
「でも家を継ぐのは私よ。そこは譲らない。あなたには婿に入ってもらうけど、侯爵にはできないわ。あくまで私の配偶者。それでもよければ、私と結婚しましょう?」
レナルドの顔は真っ赤だ。口をパクパクとさせて、次の言葉が思いつかないようにアワアワしている。
「でっ、だっ、おっ、お嬢は、いいんですか。俺なんかと」
「……? いいに決まっているでしょう? 私はレナルドが好きなんだもの。いずれあなたを婿に迎えるつもりでいたのに、先に貴族籍を失われるんじゃ困るわ」
「ふあっ……」
まるで思いもしなかったとばかりに、レナルドが固まった。
(考えもしなかったのかしら。これだけ尽くしてくれる男がそばにいて、惚れない女の方が変だと思うのだけど)
ソフィアは微笑んで、レナルドの顎に触れる。
「知らなかったの? 私はあなたが好きよ? レナルドは?」
わずかに声が震えているのに気づいて、ソフィアは必死に平気な顔を取り繕う。
これでレナルド側に尊敬の気持ちしかないのなら、さすがのソフィアも傷つくが、それならそれで、契約結婚に持ち込めばいいだけだ。もともと良感情があるのだから、敬愛を恋愛にまで持っていくのも、難しいことではないだろう。
レナルドがソフィアの手を掴んだ。手汗をかいていて、レナルドも焦っているのが感じられる。
「す、好きに決まっているじゃないですか。俺は最初っからずっと……尊敬もしているし、かわいくも思っているし、あ、愛してもいますっ。でも、俺とは釣り合わないから、せめてずっと傍で支えたいって思って」
ぎゅっと握られた手。真っ赤な頬に、焦ったように回る口。愛おしくて、ソフィアも自然に笑ってしまう。
「へっ」
レナルドから、間の抜けた声が出た。
「でも家を継ぐのは私よ。そこは譲らない。あなたには婿に入ってもらうけど、侯爵にはできないわ。あくまで私の配偶者。それでもよければ、私と結婚しましょう?」
レナルドの顔は真っ赤だ。口をパクパクとさせて、次の言葉が思いつかないようにアワアワしている。
「でっ、だっ、おっ、お嬢は、いいんですか。俺なんかと」
「……? いいに決まっているでしょう? 私はレナルドが好きなんだもの。いずれあなたを婿に迎えるつもりでいたのに、先に貴族籍を失われるんじゃ困るわ」
「ふあっ……」
まるで思いもしなかったとばかりに、レナルドが固まった。
(考えもしなかったのかしら。これだけ尽くしてくれる男がそばにいて、惚れない女の方が変だと思うのだけど)
ソフィアは微笑んで、レナルドの顎に触れる。
「知らなかったの? 私はあなたが好きよ? レナルドは?」
わずかに声が震えているのに気づいて、ソフィアは必死に平気な顔を取り繕う。
これでレナルド側に尊敬の気持ちしかないのなら、さすがのソフィアも傷つくが、それならそれで、契約結婚に持ち込めばいいだけだ。もともと良感情があるのだから、敬愛を恋愛にまで持っていくのも、難しいことではないだろう。
レナルドがソフィアの手を掴んだ。手汗をかいていて、レナルドも焦っているのが感じられる。
「す、好きに決まっているじゃないですか。俺は最初っからずっと……尊敬もしているし、かわいくも思っているし、あ、愛してもいますっ。でも、俺とは釣り合わないから、せめてずっと傍で支えたいって思って」
ぎゅっと握られた手。真っ赤な頬に、焦ったように回る口。愛おしくて、ソフィアも自然に笑ってしまう。