引きこもり令嬢の契約婚約
オルセン侯爵家に到着し、馬車を降りていると、先ほどの護衛騎士が戻ってくる。
「お嬢様、旦那様がお帰りになっています」
「もう? 今日に限って早いわね。どうしようかしら」
ソフィアはちらりとセアラを見る。そして、小さくため息をついた。
「セアラ様。父親が嫌なことを言うかもしれないけれど、気にしないでくださいな」
「え? は、はい」
「さっさと行きましょ。こちらへどうぞ」
玄関を通り、奥の一室へと向かう途中、オルセン侯爵がやってくる。
「お客様かね? ソフィア」
「お父様。ごきげんよう。こちら、シーグローヴ侯爵家のセアラ様ですわ」
「シーグローヴ侯爵?」
オルセン侯爵は不満げに眉を寄せて、セアラを値踏みするように見る。
「君が引きこもりだという……はは、その割には、うまいことをやったものだ。王太子を味方につけるとはな」
悪意に満ちた言葉が、容赦なく投げつけられる。いきなりの厳しい態度に、セアラは胃のあたりが痛くなってきた。
盾になってくれたのはソフィアだ。
「……いい加減になさって、お父様。私のお客様よ」
「ソフィア。お前は悔しくないのか。王太子妃になるために、お前にかけてきた教育の全てが無駄になったのだぞ」
「無駄になどならないわ。無駄になるのだとすれば、お父様が私を、そこらの適当な男に嫁がせようとするからよ」
ぴしゃりと言うと、ソフィアはセアラの手を取って奥へと向かった。
「あ、あの。失礼いたします」
セアラはそれだけを言うのが精いっぱいで、ソフィアに引きずられるようにして部屋へと入った。
「お嬢様、旦那様がお帰りになっています」
「もう? 今日に限って早いわね。どうしようかしら」
ソフィアはちらりとセアラを見る。そして、小さくため息をついた。
「セアラ様。父親が嫌なことを言うかもしれないけれど、気にしないでくださいな」
「え? は、はい」
「さっさと行きましょ。こちらへどうぞ」
玄関を通り、奥の一室へと向かう途中、オルセン侯爵がやってくる。
「お客様かね? ソフィア」
「お父様。ごきげんよう。こちら、シーグローヴ侯爵家のセアラ様ですわ」
「シーグローヴ侯爵?」
オルセン侯爵は不満げに眉を寄せて、セアラを値踏みするように見る。
「君が引きこもりだという……はは、その割には、うまいことをやったものだ。王太子を味方につけるとはな」
悪意に満ちた言葉が、容赦なく投げつけられる。いきなりの厳しい態度に、セアラは胃のあたりが痛くなってきた。
盾になってくれたのはソフィアだ。
「……いい加減になさって、お父様。私のお客様よ」
「ソフィア。お前は悔しくないのか。王太子妃になるために、お前にかけてきた教育の全てが無駄になったのだぞ」
「無駄になどならないわ。無駄になるのだとすれば、お父様が私を、そこらの適当な男に嫁がせようとするからよ」
ぴしゃりと言うと、ソフィアはセアラの手を取って奥へと向かった。
「あ、あの。失礼いたします」
セアラはそれだけを言うのが精いっぱいで、ソフィアに引きずられるようにして部屋へと入った。