スパダリ御曹司は政略妻とベビーに一途愛を証明する
 初めに持っていた恋愛感情なんてすべてのみ込むほど、今はもっと彼が好きで、彼といると苦しいくらいになっている。
 朔也さんにとっては、私の恋愛感情なんてどうでもいい、むしろ邪魔なのに……。

 そう思ったとき、彼がふわりと微笑んだ。
 次の瞬間、考える間もなく唇が重なっていた。

「んっ……」

 ちゅっ、と音がする軽やかなキス。触れたと思ったら、またすぐに少しだけ長く。
 触れ合った唇からゆっくり、胸の奥まで溶けていく感覚が私を襲う。
 彼の腕がそっと私の腰に回った。

 固まったままだった私の体がぐっと引き寄せられて、体温が伝わる。
 すぐに耳もとにくすくすという笑い声が落ちてきた。

「子どもまでつくったのに、今さらキスくらいでそんなに照れる?」
< 2 / 42 >

この作品をシェア

pagetop