完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法
「お母様、私の事を自慢したい気持ちがあるのかもしれないけれど、ネットに私のプライバシーを載せるのをやめてくれないかな。その事で私が危険な目にあう可能性とか考えた事ある?」

 HIROは母のブログで私が曽根崎玲の婚約者だと知ったと言っていた。私は世界に自分を知って欲しいと思うような目立ちたがり屋なタイプではないし、本来の自分と隔たりがある自分を披露されるのは精神的にキツイ。

「危険な目になんかあったことがあるのかよ」
 HIROが突然大きな声を出して私を心配そうに見つめてくる。

「玲さんに私怨のある貴方に襲われ掛けた」と言いたくても、その時間を彼は知らない。

< 149 / 320 >

この作品をシェア

pagetop