完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法
「僕と凛音が出会ったのは君が20歳の時だった。一目惚れした僕が交際を申し込んで、君の大学卒業と同時に僕たちは結婚した。僕たちは幸せな家庭を築いたよ。僕は天然で可愛い君が大好きだった。永遠を誓える程に愛していたんだ。でも、その2年後に君はあんな男と不倫したんだ」

 玲さんの目から宝石のように美しい涙がこぼれ落ちる。
 断片的だが誰かの腕に絡みついて、泣いている玲さんを眺めている記憶が蘇る。
(私、不倫したんだ⋯⋯)
 勝ち誇ったような表情で私と腕を組んでいたのは、成長したHIROだった。
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