完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法
「やっぱり、同年代での人気は凄いよね。私たちと同じ年の男の子が活躍してるんだもの。HIROが今学校に来ているらしいよ。『スーパーブレイキン』最高!」
 美湖ちゃんが嬉しそうに拍手している。

「HIRO! HIRO! HIRO!」
 謎の拍手とコールと共に行儀良く列を作る皆にあっけにとられる。しっかりと声を揃え、花道を即座に作れるのはお嬢様学校で厳しく躾けられた成果の賜物だ。
 ここの学校の生徒は音楽はクラシックしか興味ないような顔をしながら、実はかなりミーハーだったようだ。
 私は玲さんとHIROには会わないと言う約束をした以上、彼と出会す訳にはいかない。
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