完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法
(玲さん、私を平気で殺せる人なんだよね⋯⋯)
 
 二人っきりの部屋で玲さんを怒らせると殺されてしまいそうで怖い。
「僕が教えてあげよっか?」
 艶めかしい表情で私の頬を撫で回す玲さんは私を誘惑している。第二形態の大人の玲さんの破壊力は絶大だ。


「保健体育なんだけど⋯⋯」
 私の言葉に玲さんが唾を飲み込むのが分かった。
 私は彼が私の体を弄ぶのが好きで仕方ないことも知っている。私自身の事も気に入っているのだろう。
 でも、それは彼の理想の中の私で本当の私ではない。

「男女別の分野で玲さんに教えて貰うのは恥ずかしい。それに、教科書も実家に置いてきちゃったから今日は実家に帰らなきゃ」

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