完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法
 玲さんは苦笑しながら私を見ていた。出鱈目を言っているなんて彼には露見しているだろう。彼からプレゼントされたマットレスにも盗聴器が仕込んであるかもしれない。私の目を盗んでまた隠しカメラを仕込まれた可能性もある。一度この部屋を離れて、彼がいない時に確認したいと思った。

「実家に送ってくよ。せっかく二人の隠れ家ができたのに寂しいけど⋯⋯」
「隠れ家? ここは、私の一人暮らし用の部屋で、玲さんがもうこの部屋に来ることはないよ。玲さん、私たち一週間後には他人になってる可能性があるのを忘れないで」
 
< 228 / 320 >

この作品をシェア

pagetop