完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法
 突然、HIROが深々とお辞儀をする。兄が私の顔をまじまじと見た。私は軽く首を振る。結婚もお付き合いも今はあまり考えられない。玲さんの私に残した傷跡が大き過ぎて、そんな気にはなれないのだ。

「小柳君は元気な子だね。これからも凛音を宜しくね。凛音、この後、テレビ局で仕事だよな。車で送ってくよ。小柳君の今日の予定は?」
「俺は今日はオフですけど」
「じゃあ、凛音を送った後、俺とデートしない?」
「えっ? デート? そんな⋯⋯」
 なぜかHIROは赤くなっていた。兄の誘い方がスマートで素敵過ぎたのだろう。

「いや、あのね⋯⋯デートって言ってもランチでも行こうって事だから」
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