完璧御曹司の執愛から逃げ、推しのアイドルと結ばれる方法
「俺が事細かに説明したからな。凛音が好きなら全て思い出して命懸けで守ってみろって言ったんだ」

「ちょっと、待って! そんな巻き込むような真似!」
 
 私はHIROの顔を見ると、HIROは初めて会った時のような余裕の表情で私を見つめていた。彼の家が私に巻き込まれたせいで崩壊した。私の双眸の眦から涙が溢れる。その涙をHIROが親指で拭ってくる。
 

「『そんな事したら、貴方もタダじゃ済まないわよ』って凛音は俺に言ったじゃないか。あの時に、厄介ごとに巻き込まれてもお前を守りたいと思った。今は凛音を愛してるから守りたい。恋人のフリじゃなくて恋人になりたい」
「う、うん」
< 317 / 320 >

この作品をシェア

pagetop