真夜中の償い
そこでやっと我に返ったミッシェルが

「わおっ、今の人リアムじゃないですか?ここは彼のビルなんだ。由里はあんなにマーベラスな人と良く普通に会話ができますね。私なんか口パクパクしているだけで言葉なんて出ないわ。でも初めて至近距離で見ました。本物のリアム。やっぱり超絶イケメン。明日大学でみんなに自慢できる。うれしい」

と言って悶絶している。

「ミッシェル,おおげさ」

由里は爆笑した。

「何言ってんですか、全然おおげさなんかじゃないですよ。彼今年の有名人人気投票で、9位だったんですよ。並みいる俳優やモデルを抑えてすごいでしょう。あの美貌、やっぱりすごいわ。どんな女性も瞬殺ですね」

そこまでとは思わないけれど確かにセクシーで美しい人だった。

男性に美しいはおかしいかもしれないけれど、それが一番ふさわしいと思える。

思わず触りたくなるようなアッシュブラウンの柔らかそうな髪を自然にサイドに流して額を出している。

目は形のいいアーモンドアイできっちり図ったように左右対称できれいな二重だ。目じりが少し下がっているのでセクシーに見えるのかも瞳はアイスブルーで人好きのする柔らかい雰囲気にたぶらかされるけど、海を思わせるアイスブルーの瞳は何をも見通すような鋭さを秘めている。

長いまつげが邪魔をするけど彼の目をのぞき込めば見た目の柔らかい物腰と違って一筋縄ではいかない頑固さと思慮深さ、そして自分自身の人生をしっかり地に足をつけて生きているそんな凛とした孤高の男性が見えるだろう。

鼻はすっと整っていて高い。

唇は少し薄くて、真一文字に結ばれているが、口角が上がっているので優しい雰囲気だ。

ハーフなのかちょっとアジアンっぽい親しみやすさがある。

でもあまり人前では表情を変えないらしくミッシェルがクールな王子様ともいわれていると言っていた。

黙っていれば冷たい印象を与えるのかもしれない。

両親の良いとこをもらってそこに美の女神が気品やらセクシーやら色々つけ足して、ミッシェルの言う通りマーベラスな男性が出来上がったようだ。

長い手足に180㎝以上はあるだろう長身で、スーツの上からでも鍛えられた肉体を感じさせる。

モデル顔負けのスタイルに加えて、弱冠32歳で天才的な経営手腕で築き上げた会社は、世界中にビルやホテルを持つ。

今は土地やビルを買い取り再開発をかけて地域をよみがえらせるプロジェクトにも着手しているらしい。

この辺は相馬に聞いたことなのだがとんでもない人物であることは間違いない。

自分の事で忙しくしていてビルのオーナー会社のことを全く調べていなかった。

後でRKOカンパニーの事は調べなくっちゃと心のメモにピン止めした。
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