転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
そんなあたしの計画に暗雲が立ち込めたのは、前世の大嫌いな女と同じ名の姉が神殿から抜け出し──顔や名前すらも知らない男と結婚させられそうになってからだった。
「嫌よ! なんであたしが、姉のお下がりなんか貰わなきゃいけないわけ!?」
「落ち着きなさい。ディルク殿下は、ノエルにはもったいないくらいの地位をお持ちの美丈夫で……」
「それに、あたしはまだ15歳なのよ? 結婚は16歳からだって、法律で定められているんじゃないの!?」
「なんの話かしら……?」
前世の常識に引っ張られているあたしは、どうにもこの世界のルールや規律と馬が合わなかった。
両親が訝しげな視線を向けるたび、苛立ちが募る。
前世の両親は、あたしの言うことをなんでも肯定してくれたのに……!
こいつらはどうして、かわいそうな目で見つめてくるの!?
「もういい!」
あたしは絶対に、両親の言いなりになんかなってやるもんかと意気地になった。
でも──姉のお下がりである男と顔を会わせた直後、気が変わった。
鍛え抜かれた体躯。
整った顔立ち。
深い海のような青髪と砂浜のようなクリーム色の瞳を持つ男性の名はディルク・モレラス。
なんと、王様の弟なんだって!
「嫌よ! なんであたしが、姉のお下がりなんか貰わなきゃいけないわけ!?」
「落ち着きなさい。ディルク殿下は、ノエルにはもったいないくらいの地位をお持ちの美丈夫で……」
「それに、あたしはまだ15歳なのよ? 結婚は16歳からだって、法律で定められているんじゃないの!?」
「なんの話かしら……?」
前世の常識に引っ張られているあたしは、どうにもこの世界のルールや規律と馬が合わなかった。
両親が訝しげな視線を向けるたび、苛立ちが募る。
前世の両親は、あたしの言うことをなんでも肯定してくれたのに……!
こいつらはどうして、かわいそうな目で見つめてくるの!?
「もういい!」
あたしは絶対に、両親の言いなりになんかなってやるもんかと意気地になった。
でも──姉のお下がりである男と顔を会わせた直後、気が変わった。
鍛え抜かれた体躯。
整った顔立ち。
深い海のような青髪と砂浜のようなクリーム色の瞳を持つ男性の名はディルク・モレラス。
なんと、王様の弟なんだって!