転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
「婚約者の前でほかの男の名を口にするのは、控えてほしい」
「どうして……?」
「君がカルトンを好いているかもそれないと考えるだけで――腸が煮えくり返りそうだ」
「そんな……」
「それに……。俺だけの物にしたいと、思ってしまう」
私が純潔を失えば、怒り狂ったユニコーンが額の角で刺し殺す。
王弟は、王に何かあった時のスペアだ。
そんな彼が命を落とせば、その原因となった私と神獣だってただでは済まない。
待ち受けるのは幸福な未来ではなく、最悪の結末だ。
それがわかっているからこそ、殿下は必死に己の内に秘めたる欲望を抑えていたのに――。
私の余計な一言で、そのタガが外れそうになっている。
「ディルク、さん……」
瞳の奥には、様々な感情が浮かんでは消えていく。
嫉妬心、恋慕、苦痛、怒り――。
彼を普段の無表情で何を考えているかわからない状況へ戻すためには、私が勇気を出して、ディルクさんへ歩み寄る必要があった。
「ユニコーン」
その前に、私はあの子に確認しなければならないことがあった。
彼に対する思いを伝えた瞬間、ユニコーンの角で突き刺されては困るからだ。
「どうして……?」
「君がカルトンを好いているかもそれないと考えるだけで――腸が煮えくり返りそうだ」
「そんな……」
「それに……。俺だけの物にしたいと、思ってしまう」
私が純潔を失えば、怒り狂ったユニコーンが額の角で刺し殺す。
王弟は、王に何かあった時のスペアだ。
そんな彼が命を落とせば、その原因となった私と神獣だってただでは済まない。
待ち受けるのは幸福な未来ではなく、最悪の結末だ。
それがわかっているからこそ、殿下は必死に己の内に秘めたる欲望を抑えていたのに――。
私の余計な一言で、そのタガが外れそうになっている。
「ディルク、さん……」
瞳の奥には、様々な感情が浮かんでは消えていく。
嫉妬心、恋慕、苦痛、怒り――。
彼を普段の無表情で何を考えているかわからない状況へ戻すためには、私が勇気を出して、ディルクさんへ歩み寄る必要があった。
「ユニコーン」
その前に、私はあの子に確認しなければならないことがあった。
彼に対する思いを伝えた瞬間、ユニコーンの角で突き刺されては困るからだ。