転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
「私の話なんか聞いたって、つまらない……」
「それでも構わない」
「支離滅裂で、なんの得にもならないわ……」
「愚痴とは大抵、生産性がないものだ」
「聞いたらきっと、後悔するでしょう……」
「しない。教えてくれ」

 ディルクさんは私の抱えているものに、興味津々のようだ。

 ――この間は無理に言う必要はないと、優しい言葉を投げかけてくれたのに……。
 どうして今日は、こんなに強い口調で懇願してくるの?
 やっぱり、そばにいてほしいなんて言わなければよかったのかな……。
 私はディルクさんを誘ったのを少しだけ後悔しながら、渋々悪夢の内容を語り始める。
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