転生聖女は、ユニコーンと逃げ出した
内側から扉が開き、神獣が飛び出してくるほうが早かった。
俺がいるとは思わなかったユニコーンは顔を合わせた瞬間に、急にその場へ立ち止まる。
その後、俺の裾をクイクイと引いてアトリエの中へ引っ張り込もうと試みた。
「何があった」
「ユニィ! ユニコ! ユーニ!」
何を言っているかはまったくわからないが、神獣が助けを求めているのは明らかだ。
カルトンと顔を見合わせたあと、俺達はアトリエの中へと足を踏み入れた。
「う……」
「真っ暗だな」
換気を一切していないからか。
室内は油絵独特の匂いが充満している。
カルトンは異臭に耐えきれず口と鼻を塞ぐ。
俺は慣れ親しんだ香りを諸共せずに光の差し込まぬ真っ暗な部屋に明かりを灯すべく、ライトのスイッチを入れた。
すると――ようやく室内の惨状が明らかとなり、思わず息を呑んだ。
――壁一面に山程、見覚えのない絵画が乱雑に並べられていたのだ。
そのどれもが深海をテーマにした作品なのはいい。
問題は視界に捉えた直後、形容し難い思いに支配されることだった。
「なんだ、こりゃ……」
俺がいるとは思わなかったユニコーンは顔を合わせた瞬間に、急にその場へ立ち止まる。
その後、俺の裾をクイクイと引いてアトリエの中へ引っ張り込もうと試みた。
「何があった」
「ユニィ! ユニコ! ユーニ!」
何を言っているかはまったくわからないが、神獣が助けを求めているのは明らかだ。
カルトンと顔を見合わせたあと、俺達はアトリエの中へと足を踏み入れた。
「う……」
「真っ暗だな」
換気を一切していないからか。
室内は油絵独特の匂いが充満している。
カルトンは異臭に耐えきれず口と鼻を塞ぐ。
俺は慣れ親しんだ香りを諸共せずに光の差し込まぬ真っ暗な部屋に明かりを灯すべく、ライトのスイッチを入れた。
すると――ようやく室内の惨状が明らかとなり、思わず息を呑んだ。
――壁一面に山程、見覚えのない絵画が乱雑に並べられていたのだ。
そのどれもが深海をテーマにした作品なのはいい。
問題は視界に捉えた直後、形容し難い思いに支配されることだった。
「なんだ、こりゃ……」